開少年と家庭教師の伊織青年②
長くなったので分けました。
なんか思ってたのと違うのになった。
なんかバッドエンドみたいになった。
____________________
「あ、伊織、せんせぇ…!」
「ふふ、今日も元気、だね」
あの日から、授業回数は変わらない。
授業内容はといえば、今までに追加して一科目増えた。
”社会勉強”とでも言うべきか。
伊織も開も着衣のまま、開のみズボンと下着を少しずらされて、伊織の手が妖しく動く。
開は、必死に伊織の肩を掴み、快楽に必死で耐える。
若い身体は、一度知った絶頂を拒絶できなかった。
伊織はというと、事が公けになると不味いとは、やはり思った。
とはいえ、開の性質を考えれば、公けになることはまずないだろうと考えられる。
結局、毎回開を慰めてやり、柄にもない、自らの高まりも楽しんだ。
始めは、一方的に開を慰めているだけだったが、何度も日にちを重ねるうちに、
「僕も、先生のを慰めたいです」
と、開自らが率先した。
今では少年と青年が二人で慰め合うという、いささか滑稽で、大層淫猥な時間を過ごしていた。
「先生…伊織先生…!」
開が、何度目かの絶頂を迎える。
まだ幼さの残る手が、伊織のものを稚拙に慰める。
手練手管はないものの、伊織もとうとう絶頂を迎えた。
ぐったりした開の身体を清め、休ませてやる。
少年の目は、真っ直ぐに伊織を捕らえている。
「先生も、気持ちよかったですか」
純粋でひたむきな開。
伊織は、さりげなく視線を逸らして笑った。
「あぁ」
*
伊織が、開の専属教師を始めてから1年が経った。
伊織よりも頭一つ半ほど小さかった開は、いつの間にか同じ程度の身長になっていた。
「伊織先生!見てください、追いつきましたね」
伊織の隣に並び、嬉しそうに背を比べる。
身体は大きくなっても、真っ直ぐな瞳は全く変わらぬままだった。
伊織は、控えめに微笑んだ。
「まだまだ、あと少し足りないな」
伊織が専属教師になってから、開の成績は伸び続け、下がることを知らなくなった。
その結果、当主、夫人の両者からの強い要望で、今もこうして授業を続けている。
誰にも秘密、二人だけの科目も。
「ん、こら、やめなさ、っ…あ、」
「先生、気持ちいいっ、ですか?」
すっかり”上手”になった開は、最近は伊織を攻め立てることが多かった。
主導権を握られると、いささか戸惑惑うことが増えた。
「伊織…」
いつしかの少年はすっかり成りを潜め、すっかり大人になっていた。
-この瞳、見たことがある。
始めは遊びのつもりだったが、かつての少年には刺激が強すぎたようだった。
今までにない強烈な印象を残した青年に、幼い彼は恋していると勘違いしているのだろう。
-もう止めた方が良い。
何度もそう思ったが、どうにも上手く止められない。
開の顔を見て、話して、触れられると、どうにも上手くいかない。
*
さらに時が経ち、開は陸軍士官学校への合格を果たした。
「ありがとう。伊織君の尽力があったからこそ、無事に実を結ぶことができた」
当主と夫人が目の前に座り、深々と頭を下げた。
子爵、しかも若輩の伊織に、ここまで感謝の意を示されると、少し座りが悪かった。
「いえ、ひとえに開君の熱意ゆえの結果です」
頭を上げてください、と謙遜する。
一つ隣には、開が座っている。
「本当にありがとうございます」
伊織に向き直り、開も深々と頭を下げた。
テェブルには、舶来の菓子、紅茶、と豪勢な食品が並んでいた。
「長く続けてもらった授業も今日で最後。少しだが、ご馳走させてくれ」
「たくさん召し上がってくださいね」
当主と夫人が笑う。
顔を上げた開は、机上の馳走に視線を落としていた。
両親に比べ、どうにも本人は浮かない顔だ。
そんな開を横目に、
「ありがとうございます」
伊織は、いただきます、と紅茶を手に取った。
団欒とも言える時間を終えると、夫人が、
「最後ですし、開のお部屋で少し懇談されて行って下さいな」
という、何とも有難迷惑な提案をした。
断る訳にもいかず、伊織は開の私室に入った。
勉強机ではなく、ソファに向かい合って座るのはどうにも違和感がある。
開は、珍しくだんまりとしていた。
「…本当によくがんばった。おめでとう」
「……」
「もう君の教師ではなくなるが、いずれ軍で会うこともあるだろう」
「……」
ぽつりぽつりと会話するも、やはり開は黙ったままだった。
そのまま、伊織も黙った。
開の気持ちは、よく分かっていた。
だからこそ、無駄な慰めも、こうして二人きりになることも不要であったのに。
発端は伊織の軽率な行動ではあるものの、開の気持ちは思春期の風邪のようなものだ。
快楽も恋心も、時間が忘れさせるだろう。
サラリと別れるつもりであったのを、夫人が引き伸ばしてしまった。
開の部屋に入ってから、予感はしていた。
「…あまり長居しても悪い。そろそろ帰っ…!」
「先生っ、俺…っ」
立ち上がろうとした瞬間、ソファに押し倒された。
余裕のない様子で、ズボンを寛げられる。
静かな部屋に、開の息遣いと、衣服の擦れる音が響く。
「俺、…俺はっ!」
泣きそうな顔で伊織を求める。
開の無体に、突き飛ばすこともせず、伊織は受け入れた。
圧し掛かってくる子供の背に、手を回した。
「…どうした?」
ふと手が止まった開に、伊織は問うた。
「違う」
「違うんだ」
伊織の顔の横に両手を突いたまま、開は苦悶していた。
「っ俺は、貴方が、好きなんです」
「…今日で最後だ。好きなようにしたらいい」
伊織は、あくまで表情を崩さない。
「違うっ」
言葉を選ぶ余裕もなく、開はいつものように真っ直ぐと、伊織の目を見下ろした。
「俺は先生が欲しい」
「だから、好きなように」
「そうじゃない!」
開の言わんとするところは理解できた。
だが、応えることはできない。
子供の恋愛ごっこに、付き合う暇はない。
「…っ」
その気持ちを悟ったかのように開は、乱暴に伊織のシャツを肌蹴させた。
「…後悔しても遅いですよ、伊織さん」
男の目をした開は、性急に伊織を貪り始めた。
挿入は無理やりで、愛撫は痛すぎるほど。
その目は一度も伊織から離れず、背筋を粟立たせた。
激しく揺さぶられるたびに、口元に笑みが浮かぶ。
-風邪で済むうちは、何もやらない。
何もかもを犠牲にして堕ちる覚悟があるなら、もう一度私を求めに来い。
「伊織っ、…先生ぇ…、!」
了
①へ
なんか思ってたのと違うのになった。
なんかバッドエンドみたいになった。
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「あ、伊織、せんせぇ…!」
「ふふ、今日も元気、だね」
あの日から、授業回数は変わらない。
授業内容はといえば、今までに追加して一科目増えた。
”社会勉強”とでも言うべきか。
伊織も開も着衣のまま、開のみズボンと下着を少しずらされて、伊織の手が妖しく動く。
開は、必死に伊織の肩を掴み、快楽に必死で耐える。
若い身体は、一度知った絶頂を拒絶できなかった。
伊織はというと、事が公けになると不味いとは、やはり思った。
とはいえ、開の性質を考えれば、公けになることはまずないだろうと考えられる。
結局、毎回開を慰めてやり、柄にもない、自らの高まりも楽しんだ。
始めは、一方的に開を慰めているだけだったが、何度も日にちを重ねるうちに、
「僕も、先生のを慰めたいです」
と、開自らが率先した。
今では少年と青年が二人で慰め合うという、いささか滑稽で、大層淫猥な時間を過ごしていた。
「先生…伊織先生…!」
開が、何度目かの絶頂を迎える。
まだ幼さの残る手が、伊織のものを稚拙に慰める。
手練手管はないものの、伊織もとうとう絶頂を迎えた。
ぐったりした開の身体を清め、休ませてやる。
少年の目は、真っ直ぐに伊織を捕らえている。
「先生も、気持ちよかったですか」
純粋でひたむきな開。
伊織は、さりげなく視線を逸らして笑った。
「あぁ」
*
伊織が、開の専属教師を始めてから1年が経った。
伊織よりも頭一つ半ほど小さかった開は、いつの間にか同じ程度の身長になっていた。
「伊織先生!見てください、追いつきましたね」
伊織の隣に並び、嬉しそうに背を比べる。
身体は大きくなっても、真っ直ぐな瞳は全く変わらぬままだった。
伊織は、控えめに微笑んだ。
「まだまだ、あと少し足りないな」
伊織が専属教師になってから、開の成績は伸び続け、下がることを知らなくなった。
その結果、当主、夫人の両者からの強い要望で、今もこうして授業を続けている。
誰にも秘密、二人だけの科目も。
「ん、こら、やめなさ、っ…あ、」
「先生、気持ちいいっ、ですか?」
すっかり”上手”になった開は、最近は伊織を攻め立てることが多かった。
主導権を握られると、いささか戸惑惑うことが増えた。
「伊織…」
いつしかの少年はすっかり成りを潜め、すっかり大人になっていた。
-この瞳、見たことがある。
始めは遊びのつもりだったが、かつての少年には刺激が強すぎたようだった。
今までにない強烈な印象を残した青年に、幼い彼は恋していると勘違いしているのだろう。
-もう止めた方が良い。
何度もそう思ったが、どうにも上手く止められない。
開の顔を見て、話して、触れられると、どうにも上手くいかない。
*
さらに時が経ち、開は陸軍士官学校への合格を果たした。
「ありがとう。伊織君の尽力があったからこそ、無事に実を結ぶことができた」
当主と夫人が目の前に座り、深々と頭を下げた。
子爵、しかも若輩の伊織に、ここまで感謝の意を示されると、少し座りが悪かった。
「いえ、ひとえに開君の熱意ゆえの結果です」
頭を上げてください、と謙遜する。
一つ隣には、開が座っている。
「本当にありがとうございます」
伊織に向き直り、開も深々と頭を下げた。
テェブルには、舶来の菓子、紅茶、と豪勢な食品が並んでいた。
「長く続けてもらった授業も今日で最後。少しだが、ご馳走させてくれ」
「たくさん召し上がってくださいね」
当主と夫人が笑う。
顔を上げた開は、机上の馳走に視線を落としていた。
両親に比べ、どうにも本人は浮かない顔だ。
そんな開を横目に、
「ありがとうございます」
伊織は、いただきます、と紅茶を手に取った。
団欒とも言える時間を終えると、夫人が、
「最後ですし、開のお部屋で少し懇談されて行って下さいな」
という、何とも有難迷惑な提案をした。
断る訳にもいかず、伊織は開の私室に入った。
勉強机ではなく、ソファに向かい合って座るのはどうにも違和感がある。
開は、珍しくだんまりとしていた。
「…本当によくがんばった。おめでとう」
「……」
「もう君の教師ではなくなるが、いずれ軍で会うこともあるだろう」
「……」
ぽつりぽつりと会話するも、やはり開は黙ったままだった。
そのまま、伊織も黙った。
開の気持ちは、よく分かっていた。
だからこそ、無駄な慰めも、こうして二人きりになることも不要であったのに。
発端は伊織の軽率な行動ではあるものの、開の気持ちは思春期の風邪のようなものだ。
快楽も恋心も、時間が忘れさせるだろう。
サラリと別れるつもりであったのを、夫人が引き伸ばしてしまった。
開の部屋に入ってから、予感はしていた。
「…あまり長居しても悪い。そろそろ帰っ…!」
「先生っ、俺…っ」
立ち上がろうとした瞬間、ソファに押し倒された。
余裕のない様子で、ズボンを寛げられる。
静かな部屋に、開の息遣いと、衣服の擦れる音が響く。
「俺、…俺はっ!」
泣きそうな顔で伊織を求める。
開の無体に、突き飛ばすこともせず、伊織は受け入れた。
圧し掛かってくる子供の背に、手を回した。
「…どうした?」
ふと手が止まった開に、伊織は問うた。
「違う」
「違うんだ」
伊織の顔の横に両手を突いたまま、開は苦悶していた。
「っ俺は、貴方が、好きなんです」
「…今日で最後だ。好きなようにしたらいい」
伊織は、あくまで表情を崩さない。
「違うっ」
言葉を選ぶ余裕もなく、開はいつものように真っ直ぐと、伊織の目を見下ろした。
「俺は先生が欲しい」
「だから、好きなように」
「そうじゃない!」
開の言わんとするところは理解できた。
だが、応えることはできない。
子供の恋愛ごっこに、付き合う暇はない。
「…っ」
その気持ちを悟ったかのように開は、乱暴に伊織のシャツを肌蹴させた。
「…後悔しても遅いですよ、伊織さん」
男の目をした開は、性急に伊織を貪り始めた。
挿入は無理やりで、愛撫は痛すぎるほど。
その目は一度も伊織から離れず、背筋を粟立たせた。
激しく揺さぶられるたびに、口元に笑みが浮かぶ。
-風邪で済むうちは、何もやらない。
何もかもを犠牲にして堕ちる覚悟があるなら、もう一度私を求めに来い。
「伊織っ、…先生ぇ…、!」
了
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