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腐れ卵妄想4

バクジャン。pixiv掲載分加筆修正。
________________

CR:5のラッキードッグ・ジャンカルロがムショに入ったらしい。

バクシーがその情報を得たのは、お気に入りの野良猫と遊んでいる時だった。




ジャンカルロは初めてのムショにドキドキしていた。
白と黒の縞模様を身につけた囚人たちが、一列になって並んでいる。
看守の検査待ちだ。
ケツの穴までチェックされるという前情報だった。 


「ファンクーロ」
ジャンカルロはぼそっと毒づいた。

列に並んでいるのは、自分より一回りも二回りも大きな男ばかりだった。
いつも何気なく自分を守ったり庇ったりしてくれるベルナルドはいない。
ここでは自分の身は自分で守らねばならない。

ジャンカルロは周囲を見渡した。

白人に黒人、ヒスパニック、イエローモンキー。
後ろには髪で顔が隠れた陰気そうな奴、前には髪を刈り上げた厳つい奴、さらに前にはスキンヘッドの奴、もっと前にはモミアゲがすごい奴。

いろいろな人種がいた。

そうして観察していると、ジャンカルロの二倍はありそうな白人と目が合った。
男はジャンカルロを見てニヤリと笑った。
男の意図は不明だったが、ジャンカルロもヘラっと笑い返した。
すると、後ろから陰気そうな奴にドンとぶつかられた。

「早く行けヨ」
「…すんまっせ~ん」
陰気そうな男は、前髪が鼻まで覆っていて口元しか見えない。
ヘンな髪型。
そんなことを思いながら、ジャンカルロは肩を竦めてひょこひょこと前に進んだ。


ジャンカルロの番が来た。
ペタペタと看守に体中を触られた。
もちろん何も持っていない。
ズボンを下げて壁に手を付くよう指示される。

きた。
これでアタシ、処女喪失だワ。

そんな悲しい気持ちになりながら、ジャンカルロは従順に尻を向けた。
看守はニヤニヤしてジャンカルロのズボンを引き下げる。
尻が外気に触れてひんやりとした。

間髪入れずにケツに異物が入ってくる。
思っていたよりも痛い。
声が出そうになったが意地で我慢した。

ふと何かが脳裏をよぎった。
それはジャンカルロの意識が認識する前に消えた。

検査が終わった。
ジャンカルロは息をつきながら扉の向こうへ入った。
後ろからさっきの陰気な奴も続いて入ってきた。
ジャンカルロはぶるりと震えた。
ひどく悪寒を感じた。


房に入った。
奥には小汚い洗面台、右手には二段ベッド。
思っていたよりも綺麗だった。
あくまで思っていたよりも、だが。

中を見回した。
後ろでがちゃんと音がした。
振り返るとさっきの陰気な奴がいた。
どうやら同じ房らしい。

「ヨウ、さっきはぶつかって悪かったナ」
唯一見えている男の口元がぐにゃりと歪む。
笑っているようだ。

「あ、あぁ、気にしてねェよ」
ジャンカルロは動揺した。
理由はわからないが胸がざわざわする。
初対面の人間をこれほど怖いと思ったのは初めてだった。

何だコイツ。

そう思ったが、変なことを言って面倒事に巻き込まれたくはない。
作り笑いでヨロシクと挨拶した。

男はクリスとだけ名乗り、勝手に二段目のベッドへダイブした。



ムショに入ってから初めての食事。
美味くはないが、食えないほどまずくはない。
一人でもくもくと食べる。
すると並んでいるときに目が合った白人が近づいてきた。

「ようビッチ。一人か」

誰がビッチだクソヤロウ。
聞いてもいないのに、男はグレッグと自ら名乗った。

「可愛い顔してるじゃねーか」
ジャンカルロの顔を覗き込み、ニヤニヤしながら言った。
無視して食事を続ける。
グレッグはそんなジャンカルロの顔を厭らしく見つめ続けた。

ジャンカルロが食事を終えかけた時、するりと頬を撫でられた。
「…テメェ男に抱かれたこと、あるだろ?」
ゾワリと全身総毛立つ。

ジャンカルロは立ち上がった。
「ワリーけど俺、そっちのシュミねーから」

ごっそーさんと言いながら男に背を向けた。
そそくさと食堂をあとにした。


ムショって怖いわァ。


一日目のジャンカルロの感想だった。


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